啓蒙主義
啓蒙・・・くらきをひらくの意。後(おく)れた人々に知識や思想を与え、生き方などを教えみちびくこと。
啓蒙主義・・・旧思想や因習を打破し、人間の開放をめざす革新的で合理的な思想・運動。
福沢諭吉(ふくざわゆきち)
長い鎖国から目覚めたばかりの大衆の教育と啓蒙活動に熱心であった。
「学問のすすめ」人間が自主独立して学問することの必要性を平易なことばで説いた
中村正直(なかむらまさなお)(訳)
「西国立志編(さいごくりっしへん)」 当時の青年に大きな夢を与えた
翻訳小説
明治10年代は西洋文学(英・仏文学)の翻訳が相次ぎ、新文学を生み出す下地となった
丹羽純一郎(にわじゅんいちろう)(訳)
「花柳春話(かりゅうしゅんわ)」 西洋の風俗・人情を伝えて好評であった
政治小説
明治10年代半ばごろから自由民権運動の盛り上がりとともに、政治小説が流行した
矢野竜渓(やのりゅうけい)
「経国美談(けいこくびだん)」 他国の歴史の興亡を通して政治の理想を描く
東海散士(とうかいさんし)
「佳人之奇遇(かじんのきぐう)」 他国の歴史の興亡を通して政治の理想を描く
末松鉄腸(すえまつてっちょう)
「雪中梅」 民権運動家の活動に恋愛をからませたもの
戯作文学
仮名垣魯文(かながきろぶん)
「西洋道中膝栗毛(せいようどうちゅうひざくりげ)」「安愚楽鍋(あぐらなべ)」 江戸末期の戯
作(げさく)をそのまま受け継ぐ
写実主義
・・・現実のありのままを客観的に写す。
坪内逍遥(つぼうちしょうよう)
「小説神髄(しょうせつしんずい)」 写実主義を新しい小説論として展開させた評論
「当世書生気質(とうせいしょせいかたぎ)」 この理論を実践して書いた小説だが、全体に戯作調
を脱しきれなかった
小説神髄
二葉亭四迷(ふたばていしめい) 「小説神髄」に触発された
「小説総論」 写実主義をさらに徹底して、写実は虛構において真実を描くべきだと説いた評論
「浮雲(うきぐも)」 その実践として書いた小説。近代写実小説の先駆けとなった。言文一致体で
書かれた初めての記念すべき作品。
浮雲
擬古典主義
擬古典・・・古典の表現形式を模倣して書くこと。
この時代に井原西鶴を模倣した人は多く、樋口一葉もはじめの頃はそうであった。
尾崎紅葉(おざきこうよう)
文学仲間とともに硯友社(けんゆうしゃ)を結成、「我楽多文庫(がらくたぶんこ)」を発行
「二人比丘尼色懺悔(ににんびくにいろざんげ)」 元禄の井原西鶴をまねた写実の文章に修辞・技
巧をこらして書いた
「多情多恨(たじょうたこん)」 作風の転換をはかり、言文一致体(である調)で心理的な写実を
試みた小説
「金色夜叉(こんじきやしゃ)」 恋愛と金の問題を扱い、評判となった長編小説
硯友社の同人である山田美妙
「夏木立(なつこだち)」 言文一致体(です調)の短編
幸田露伴(こうだろはん)
紅葉と同じく西鶴の文章を学んだ。現実至上主義的で、強い意志を貫く男性を好んで書いた。
「風流仏(ふうりゅうぶつ)」 文壇に認められる ※文壇・・・文学・文筆活動を取り巻く人たち
のつながりと付き合いの世界のこと
「五重塔(ごじゅうのとう)」 その地位を確立。中編小説。
作風は写実的であったが、好んで限界な趣向を用いて、古い伝統的なものに片寄りすぎた傾向があっ
た。
女性を描いて好評の紅葉と、理想主義の男性を描いた露伴とを並べて「紅・露時代」と呼ばれた。
五重塔
浪漫主義
・・・風県政からの自我の開放・個人の尊重・恋愛の神聖視。
森鴎外(もりおうがい)
ドイツ留学から帰国し、評論・詩・翻訳・小説などを浪漫主義(ろうまんしゅぎ)の立場で執筆。
詩集「於母影(おもかげ)」の翻訳
アンデルセン「即興詩人(そっきょうしじん)」の翻訳
創作「舞姫(まいひめ)」
雑誌「しがらみ草子」を創刊して文芸批評を書いた。坪内逍遥との没理想論争は有名。
ごめんなさい。疲れたのでここで終わります。あとは教科書見てね★
ありがとおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお